2005年12月27日

足元を見られた日本

 北朝鮮の思惑通りに日朝会談は終了した。
 北朝鮮は拉致問題を解決するつもりは毛頭ないだろう。
 北朝鮮は日本の経済制裁実行を待ち望んでいるのではないだろうか。
 日本が拉致問題を理由に経済制裁を実行したら北朝鮮は待ってましたとばかりに日本の攻撃を始めるだろう。
 日本の経済水域に軍艦に護衛された漁船が侵入して乱獲をしても日本の防衛力では阻止できまい。
 北朝鮮は日本から経済制裁を受けても痛くも痒くもないだろう。
 日本が北朝鮮からの輸入を停止しても、日本に輸出していたものを中国に輸出し、日本は中国からそれを輸入することになるのは火を見るよりも明らかだ。
 これを防ぐには次の二つの方法しか思い浮かばない。
  1. 中国にも北朝鮮から輸入しないようにして貰う。
  2. 北朝鮮からのいままで輸入していた品目はどの国からも輸入しないように規制する。
 前者は中国が協力しないだろう。
 中国は、漁夫の利を得ることを放棄することになるし、靖国問題などの政治問題などにより日本に協力することは考えにくい。
 そもそも中国にとって拉致問題は対岸の火事だ。
 中国に拉致問題解決を協力して貰うためには国益を大幅に損じる見返りを必要とするだろう。

 後者は日本国民の反発を受けること必定だ。
 公害対策完備したゴミ処理施設でさえ設置反対運動を起こす国民性だ。
 国が自分の利用していたものの輸入禁止をしようとしたら大騒動になるだろう。
 また、民意が得られたとしても諸外国から自由貿易に反すると批判の声があがろう。

 拉致被害者関係者の気持ちは痛いほどわかる。
 自分の身内に拉致された者がいたらなんとかしろと叫びまくっているだろう。
 しかし、国としてできることは現状が精一杯なのではなかろうか。
 私が拉致被害者の家族だったら、北朝鮮からの輸入品目を調べ上げ、その一覧表を配布して不買運動を起こすだろう。
 自己虫な日本国民相手だからどの程度の効果があるかわからないがやらないよりましだろう。

 自分で自分の国を守れない日本。
 そんな国に生まれた悲哀を託つしかないのが悲しい。
 経済制裁が北朝鮮にとって打撃にならないという私の想定が大間違いであることを心から願う。
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