2008年06月27日

無力な日本の悲哀


 米国ライス長官は京都で26日に開幕したG8相会合で日本人拉致問題を真剣に解決するよう求めた。
 この発言は日本向けのゼスチャーにすぎない。
 米国からテロ支援国家の指定を外された北朝鮮がまともに応じるはずはない。適当に受け流すにきまっていることをライス長官は百も承知二百も合点だろう。
 北朝鮮が拉致問題にまともに対応しなくても米国はテロ支援国家の指定を取り消したりしないだろう。
 米国にとって核問題は大きな国益に関わることだが拉致問題は国益に無縁に近いからだ。
 拉致被害者一同は日本政府が米国に強い態度でテロ支援国家の指定を取り消すように働きかけることをもとめているが日本の立場でなにができるだろう。
 米国がテロ支援国家の取り消しをすれば核問題の交渉の進展よりも大きい国益を米国に与える政策を提示できるだろうか。
 あるいはテロ支援国家を取り消したら米国の国益を大きく損なわせる報復措置をとれるだろうか。
 凡愚の我が輩にはそのような手段は思い浮かばない。
 無力な日本は吠えるしか能がないのが悲しい。
 (島谷的舞録゛@FC2に移動します。)
posted at 04:20 | ちまたの話題